どーも!にーにんです!
『浅倉秋成』さんの『六人の嘘つきな大学生』を読みましたので感想をまとめたいと思います
前半ネタバレなし、最後に少しネタバレあり感想を載せました
未読の方は途中まで読んでいただけたらと思います
私自身のプロフィールはこちら!「寝る前のミステリー」が習慣です!
読もうと思った理由
本屋でぶらぶら新書を見ているときにこれは面白そうだ、とタイトルが目にとまり購入しました
また、帯には「映画化」の文字が書かれており、中身も間違いなく面白いと思い購入しました

しっかり帯の宣伝に釣られましたね笑
ネットで調べて、映画化や漫画化もしていると知りました!
あらすじ概要
本書のあらすじです
「犯人」が死んだとき、すべての動機が明かされる。成長著しいIT企業「スピラリンクス」が初めて行う新卒採用。最終選考に残った六人の就活生に与えられた課題は、一カ月後までにチームを作り上げ、ディスカッションをするというものだった。全員で内定を得るため、波多野祥吾は五人の学生と交流を深めていくが、本番直前に課題の変更が通達される。それは、「六人の中から一人の内定者を決める」こと。仲間だったはずの六人は、ひとつの席を奪い合うライバルになった。内定を賭けた議論が進む中、六通の封筒が発見される。個人名が書かれた封筒を開けると「○○は人殺し」だという告発文が入っていた。彼ら六人の嘘と罪とは。そして「犯人」の目的とは―。伏線の狙撃手・浅倉秋成が仕掛ける、究極の心理戦。
Google booksより
登場人物は以下6人の大学生
この6人が内定をかけて、議論します!
- 波多野 祥吾(21) <物語の主人公>
- 嶌 衣織(21)
- 九賀 蒼太(21)
- 袴田 亮(21)
- 矢代つばさ(21)
- 森久保 公彦(22)
いずれも個性的な大学生のメンバーです!
感想(ネタバレなし)
読みながらイメージがガラリと崩れる
就職活動といえば、自己分析、テスト、面接、グループディスカッションなど
いろいろな選考がありましたね
こちらはその就活に焦点を当てた就活ミステリーとなっています
舞台は、学生たちだけで密室でディスカッションを行うもの
その議論中に告発文が発見され、最終選考まで残った優秀な学生たちのイメージが崩れていきます
本当は嘘で作られた学生たち
読んでいて、当初描いていたイメージがどんどん変わっていきます
果たして、告発文を作ったのは誰なのか
『犯人』をめぐるミステリーです
就活時代ってこんな感じだったな、と思いを馳せる
就職活動中に起きた事件に焦点を当てています
きっちりしたリクルートスーツ、ネクタイをしめて
ドアの開き方や喋り方 たくさん学びました
グループディスカッションでは、リーダーをした方がいいとか
そんな、ある種の固定概念に縛られたものが就活ですよね
就活を経験した人は少なからず共感できる作品だと思います!

自分も就活まっっったくうまくいかなかったので、犯人のような行動ができたらな、とも思いました笑
事件と、その8年後、最後に驚愕のラスト
さて、この事件が発生したものの、無事に就活を終えました
社会人になればあっという間に8年が過ぎていきます
きっかけは犯人の死
就活を戦ったメンバーでもう一度この事件について考えるきっかけを与えられます
忘れていたのに、忘れたかったのに、真相は何だったのか
この真実を追う過程が第2編として描かれており面白いです!
ネタバレなしまとめ
評価(著者の身勝手な評価です!)
読みやすく、続きが気になる作品です
就活を題材にしたものであり、社会人は当時の回想もしながら読める作品だと思います
みんな楽しめる作品だと思いますので
星5つの評価です
★★★★★

視点を変えたミステリーも面白いですね!
メディア化情報
映画
まだ具体的な日程・キャストは決まっていないようですが、映画化決定です!
映画化したら絶対に面白い!
ぜひ見にいきたいですね
舞台

本紙は舞台化しています!
気になるキャストはURL参照!
どんな舞台なのか、どう表現するのか、観てみたいです
漫画
最後に、本書はそしてそして、漫画化もしています!
すごいですね
どのメディアで読んでも面白そうです!
※ここからネタバレ(まだ読んでいない方は注意!)



最後にネタバレとして本書のトリックと感想を少しだけ記載したいと思います
トリック
本書は前編と後編からなります
前編では、
好きな人の封筒は開けられない、というトリック
告発文を投げ込んだ犯人
次々と告発文が開けられていく中、最後まで主人公は犯人の告発文を開けられませんでした
それは主人公が犯人を好きだから
なので、最初犯人は・・・
『嶌 衣織』だと誤解をしています
(物語中のメンバーは主人公「波多野 祥吾」だと考えています)
続いて後半は、
その波多野 祥吾が亡くなった後、
誤解をしていた『嶌 衣織』が後編の主人公となり、
新しい犯人を探します
結局は、お酒が飲めるか飲めないかで見抜かれる
犯人は、サイトのゴミ箱のようなボツファイルから拾ってきた男
お酒を飲めない真犯人がスミノフがお酒と分からなかったことから
真犯人が明らかになります
本当の犯人は『九賀 蒼太』
実は主人公は最初から見抜いていました
この二重に読者を騙すところが本書のトリックと楽しみどころでした!
ネタバレあり感想
そもそも就活を壊したかったという犯人
評価をされるべき人間が評価をされなかったことに憤りを感じ、今回の事件を起こしました
本書ないでも描かれていますが、就活で採用を決める基準って曖昧ですね

しっかり作者に共感しました
本書を読んでいくと、優秀な人が一度悪い人に評価を下げられる
最終盤では主人公がそのみんなの評価を改善していく形で犯人に逆らっていきます
最後、ハッピーエンドで終わるかと思いきや
主人公のロッカーの底から見つかる手紙
そこには、内定を勝ち取った嶌 衣織を貶める内容が書いてあります
みんな、どこかしら腹黒い部分を持っていることも描かれており、人間臭くて面白かったです!笑
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