【あらすじ】名探偵のままでいて 後半ネタバレあり

国内ミステリー小説

どーも!にーにんです!

『小西マサテル』さんの『名探偵のままでいて』を読みましたので簡単あらすじ・感想をまとめたいと思います

まだ読んでいない方は本記事の途中まで読み終わった方は最後まで読んでいただければ!と思います

ネタバレの部分は【ここからネタバレ】とわかるようにしてます

前半はネタバレなしでまとめています

まだ読んでいない方は読むかどうかの判断材料の参考にしていただけたら幸いです!

もう読み終わった方は振り返りと感想の共有のために最後に少しネタバレを載せました

私自身のプロフィールはこちら!「寝る前のミステリー」が習慣です!

読もうと思った理由

帯に書いてある『このミステリーがすごい!大賞受賞作』の文字で購入を即決しました!

もこれまで読んできたこのミス大賞ハズレがないです!笑 

絶対楽しめると思って購入しました

あらすじ概要

本書のあらすじです

かつて小学校の校長だった切れ者の祖父は現在、幻視や記憶障害といった症状が現れるレビー小体型認知症を患い、介護を受けながら暮らしていた。
しかし、孫娘の楓が身の回りで生じた謎について話して聞かせると、祖父の知性は生き生きと働きを取り戻す。
そんな祖父のもとへ相談を持ち込む楓だったが、やがて自らの人生に関わる重大な事件が……。古典作品が彩る安楽椅子探偵ミステリー!

Google booksより

主人公はミステリー大好きの孫娘 楓さん と そのおじいちゃん

おじいちゃんはレビー小体型認知症という病気を患っており、幻覚が見える

でも昔は聡明で勘が鋭い人でした

そんなおじいちゃんの協力を仰ぎ、事件を解決していく物語です

孫娘の持ち込むさまざまな謎を「認知症の祖父」が鮮やかに解き明かす!

感想(ネタバレなし)

いくつかのストーリー

本作品は、いくつかのストーリーで成り立ちます

『密室』『人間消失』『幻の人』

ミステリーの王道でもあるこれらの謎について

認知症のおじいちゃんがどんどん解決していきます

楓が事件の概要を伝えると、想像力を働かせておじいちゃんが犯人を炙り出してくれます

主人公の楓もワクワクで解決物語を聞いています

読んでると納得感もあり、面白いですね!

にーにん
にーにん

こういう遠隔での解決を安楽椅子探偵ものと呼ぶそうです!

クセがあってハマる

おじいさんの発言に一つ一つクセがあります笑

煙草を吸うことを”呑む”、と言う

謎解きのときには物語を”紡ぐ”、と言う

幻想で見える生き物もクセが強い笑

言葉のチョイスにクセが強くてどんどん虜になっていきます

にーにん
にーにん

こういうのがシリーズものとしてまた見たくなりますね

最後は自分の物語?

最後はどんな話でしょうか

・おじいさんの過去にも触れる物語?

・孫娘 楓の過去に決別する話?

謎解きだけではなくて、個人の過去にも触れる奥深さがあります

シリーズものになることが期待される面白い小説です

にーにん
にーにん

ただの短編集ではなくて、幹のようなストーリーもあるのでのめり込んでいきます

ネタバレなしまとめ

評価(著者の身勝手な評価です!)

読了感のいい小説です

ストーリーが何個かありますがどのストーリーも面白く後味がよい

ぜひおすすめの作品です!

誠に勝手な評価ですが星4の評価です

★★

※ここからネタバレ(まだ読んでいない方は注意!)

最後にネタバレとして本書のトリックと感想を記載したいと思います

トリック 

「密室」

居酒屋でおきた密室殺人

鍵のかかったトイレの個室で遺体が見つかる

サッカーの観戦で盛り上がっているなかで密室を作り出す

そして、身軽な犯人はトイレの上から抜け出すというトリックでした

犯人は女将さん

女将さんは昔ヤンチャをしていた時期があり、窃盗の技術として狭いところから出るのが得意

殺人にいたる前には人間味のあるエピソードがありました

「人間消失」

マドンナ先生がプールに入ったのちにいなくなる

探せど探せど出て来ず消失してしまうという物語です

マドンナ先生は美貌が優れていて、スタイル抜群

校長先生と聞くと男性のイメージですが、その校長先生も近しい美貌とスタイルをもつ女性だった

校長先生が女性という常識のズレを使ったトリック

水泳キャップにゴーグルをして一眼では分かりにくくする

マドンナ先生と校長先生が入れ替わりプール授業をしていた生徒たちを、騙したというものでした!

「幻の人」

橋下で殺人事件が起きた

近くにいた、楓さんの同僚が犯人として疑われる

殺人事件を目撃していたはずのキビキビ歩くランニングの女性

肘を90度に曲げてキビキビ歩くのが特徴的

その女性はこの橋付近ではランニングの常連でみんな知っているはず

でも誰も知らない

実は、この人はアルコール中毒で普段から酔っ払っているそうでイメージが違った

楓の同僚の前だけ、カッコつけたくてキビキビ歩いていた

普段まわりから見た時と、異なる印象付けで混乱させるトリックでした

「最後の物語」

主人公楓の母親を殺したストーカーが祖父の家に忍び込んでいた

自宅にウエディングドレスを吊るし主人公 楓との結婚式を準備をしていた

準備が整ったのでいざ、犯行に移す

犯人は、祖父の心身をケアする介護士の一人

ガタイがいいことで屈強な介護士の方をイメージさせて

実際はどちらかというとひ弱な高齢な方の介護士が犯人でした

各所に仕込まれた伏線をうまく回収したラストに相応しい物語でした

ネタバレあり感想

想像力を刺激するミステリーです

集められた情報をもとに探偵はどのように物語を紡ぐのか

紡がれたストーリーは愉快で納得感があります

自分など想像に及ばないストーリーを作っています

印象的なのは

「人間消失もの」

素材をもとにストーリーを組んだ際に、善なるストーリーと悪なるストーリー二つ作れるのが面白いです

悪なるストーリーは、人を殺して花壇の下に埋めてしまうという恐ろしいもの

善なるストーリーは、借金の肩代わりをした教師を逃がしてあげるもの

ぜひ、善なるストーリーがいいなぁ、と思いながら最後まで読むと

しっかり伏線回収してくれました!

読後感の良い作品ですね

以上!

以上です!

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